ショックアブゾーバーの働き

車におけるショックアブゾーバーの働きについてです。
初心者の人にもわかるように簡単に書きます。ショックとは何ぞやという前に、何もない状態だとどうなるのか…
そんなところから考えてみます。
タイヤと車を接続しているもの

この絵を見てください。
タイヤは地面についていますよね。
車は地面についていませんね。
ということは、車とタイヤの間に何かがあるわけですね。
これがショックだったり、スプリングだったりします。ショックというのは伸縮する棒みたいやつで、スプリングはバネです。バネなんで伸縮します。
少し、先走りました。
この接続しているものの話をします。
もし、棒だったら

タイヤと車体を棒が繋いでいる場合、石を踏んだとしましょう。
その分、車体が持ち上がっています。
当然ですね。棒はただの棒ですので、路面の凸凹をダイレクトに伝えてくれます。厳密にいえば、タイヤが吸収できない凸凹は斜体に伝わり、車内にいる人へ伝わります。
三輪車や自転車、あるいは台車といったものを想像してください。
あんまり、乗り心地はよくないですよね。
凸凹を吸収してもらいたいものです。
もし、バネだったら

タイヤと車がバネだけでつながっている場合、石を踏んだとしましょう。
石の分だけバネが縮み、車体は水平を保っています。
これで一件落着…
とはなりません。
バネは縮んだ後、どうなるでしょうか?
元に戻る。
正解ですが、すぐに元に戻るわけではありません。
縮んだ分、伸びます。
伸びた分、又縮みます。
それを繰り返し、段々と元に戻ります。
つまり、石を踏んだ後はこうなります。

この後は想像通り、バネの伸び縮みが収まるまで車体が揺れます。
これでは棒だけのほうがマシかもしれません。
バネでこれらは制御できないのでしょうか?
バネにはバネレートというものがあります。どれだけの重量を加えると、どれだけ縮むかということです。バネの性能というのはこれだけであり、伸縮スピードを変えることはできません。
ここで登場するのがショックアブゾーバーです。
ショックアブゾーバーとはバネの動きを抑制するもの

早く縮みたい。早く伸びたい。といった動きをアクセルだとしましょう。
ショックアブゾーバーの動きは、それを緩やかにするブレーキのようなものです。ですが、どちらかといえば「伸び」側に対して強く作用します。
チューナーの中にも、縮みはバネ。伸びはショック。と考える人もいます。この辺りは複雑ですが、こんな感じでザックリと捉える方が理解が早いかもしれません。