三脚の選び方

三脚の選び方

三脚があると、こんな写真が撮れます。長時間露光です。

三脚が欲しいけど、選び基準がわからない。

私もそうでした。

今回は三脚の選び方について書いていきます。

読む前に、「100点満点の三脚は存在しない!」ということを知っておいてください。

三脚に求められる要件は二つあります。

  • 安定性
  • 機動性

この二つは反する能力を求められます。この能力を決める大きな要因は、三脚本体の重量です。三脚が重いと安定性が上がり、機動性が落ちる。三脚が軽いと機動性が上がり、安定性が落ちる。

これが「100点満点の三脚は存在しない!」理由です。二つの要素が最高レベルの三脚は存在しません。

自分は何を撮りたいのか。

どんな使い方をするのか。

それを想像しながら読んでください。

読み終わる頃には「自分にはこんな三脚がベストだな」とわかると思います。

耐荷重

耐荷重

三脚がどの程度の機材を載せられるか、というものです。

自分の機材を見ればわかります。

私の場合ですと

本体:765g

レンズ:355g

合計:1,120g

となります。では、耐荷重1.5kgでいいのかといわれると「NO」とお答えします。

目安として、使用機材の2~3倍のものを選べといわれます。

ちなみに私の使っている三脚の耐荷重は4kgです。

勿論、耐荷重が高い方が安定性が高くなります。

安定性が高いということは、シッカリした作りになっています。

シッカリした作りになると、重くなります。

安定性と機動性ですね。

脚径

脚径

三脚の足の太さです。

ザックリといえば、脚が太くなれば安定性が良くなり、機動性が落ちます。

足が細くなれば、安定性が悪くなり、機動性が上がります。

私の三脚は20.25mmです。

これで先ほどの1,120gの機材を載せていますが、基本的には問題ありません。

ですが、一般的には25mm以上が推奨されています。一眼レフ+望遠レンズなどの組み合わせですと、25mm以上。ハイエンドモデル+望遠レンズなどですと、33mm以上がいいと思います。

素材

三脚の素材です。

現在はアルミとカーボンが選べます。

結論からいうと、カーボンがいいと思います。

軽くて丈夫な上に、寒いところでも冷たくなったりしません。

但し、軽量ですので強風の際はやや不安定な時があります。この辺りは脚径や自重の兼ね合いもあります。ですが、三脚にウェイトを載せるなどの対策もできます。

これから三脚を買うのであればカーボンがいいと思います。

雲台

三脚とカメラを固定する部分のことです。

こちらにはいくつかの方式があります。

3WAY雲台

垂直方向、水平方向、左右方向の角度をそれぞれを独立して行える雲台です。

三脚の根元にいっぱい棒みたいなのがついているアレです。

私持ってないんで、こんな図で勘弁してください。

3WAY雲台

3WAY雲台のメリットは各方向の調整が独立していますので、微調整が得意です。デメリットとしては、必ず全ての軸を弄らないといけないとこと、機材がかさばることです。

自由雲台

ボールの上にカメラを固定する感じです。

自由雲台

球体ですので、グルグル回ります。

垂直方向、水平方向、左右方向を1回の調整で決めることが出来ます。

固定方法

雲台とカメラを固定する方法です。

ネジ式

雲台の先にネジが出ていて、ネジをカメラに固定する方法です。

ネジをダイレクトにつけるので、安定感があります。特に、台座が大きくネジが2段になっているものもあるようです。よく、カメラを三脚につけたまま担いでいる人を見ますが、大抵ネジ式ではないかと思います。

雲台と本体以外には部品が必要ありませんので、どれにでもつけられます。その為、複数のカメラを持っていく場合はネジ式がいいかもしれません。

クイックシュー式

雲台には、クイックシューがぴったりはまるようなくぼみがります。クイックシューを、予めカメラに装着しておくことで短時間でカメラと三脚が固定できるようになります。

これがクイックシューをカメラ底部に装着した状態。

クイックシュー式

カメラを三脚に固定するところ。

クイックシュー式

パチンと挟み込めば固定完了です。

カメラを三脚につけたまま担いだりするのは不安がありますが、撮影するだけなら問題ありません。たまに、クイックシューにガタがくるという意見も見ますが、今のところ問題ありません。

三脚のまとめ

三脚のまとめ

三脚選びにおけるポイントは意外に多いです。

三脚本体だけでなく、雲台もポイントです。雲台は交換ができますので、使いにくければ変更するのもアリです。

最初にも書きましたが、安定性と機動性を両立した三脚はありません。

何を撮るのか。どんな使い方をするのか。

三脚を携帯して移動するなら、機動性を重視した方がいいと思います。手に持とうが、背負おうが長時間になれば重量の軽いものが楽です。むしろ、重いものを持つのが億劫になって、カメラを辞めるなんてことになったら本末転倒です。

撮影場所と駐車場が近い場合は、安定性を重視した方がいいでしょう。移動距離が短ければ無理もききます。

ちなみに私の場合、風景写真がメインです。基本的には駐車場と撮影ポイントが近いです。たまに、1時間かけてポイントを探したり、20分ほどの登山したりします。

私が使っているのは Manfrotto の MKBFRC4-BH という三脚です。

  • 耐荷重:4㎏
  • 脚径:20.25mm
  • 素材:カーボン
  • 雲台:自由雲台
  • 固定方法:クイックシュー式
  • 自重:1.1kg

強風時は三脚が安定しないこともあります。その時は、脚の接地面を石などで囲って補強してしのぎました。

困ったのはそれぐらいで、携帯して移動する分にも問題ありません。

たまに三脚なしで出かけますが、羽が生えたように軽く感じます。私の三脚は1.1kgなんですが、それでもそれだけ重さを感じてるということです。

もう一度、どこに行って何を撮るのか想像してください。

きっと、いいものが見つかります。