蛍の撮影

蛍って奇麗ですよね。
スマホでは撮影不可能なこんな写真も、一眼レフと合成技術があれば可能です。(合成なしも可能ですが、あまりお勧めしません)
ちなみにこちらは25枚ぐらいを合成しています。
撮ってみたくありませんか?
なら、Let’s Try!
マナーを守りましょう

Let’s Try と書きましたが、まずマナーについて。
最近、蛍の生息域が少なくなりました。現在、見られるところは限られています。私たちは蛍を撮りたいですよね。今年だけでいいですか? 来年も、その次も。私たちの子供や孫にも見せたくありませんか?
見てもらいたいですよね。
蛍が見える場所の近くに民家があったりします。貴方がそこに住んでいて、毎日夕方になるとうるさい集団が蛍を撮りに来るとしたら。
嫌になりませんか?
仲良く楽しみましょう。
フラッシュ厳禁
蛍が光る理由は、求愛です。
蛍の光よりも強い光は求愛の妨害になるようです。可能な限り、暗くして見守りましょう。
写真を撮りたいから、フラッシュをたく人がいます。
ハッキリいいます。
撮れません。
一眼レフだろうが、スマホだろうが、フラッシュで光っている蛍は撮れません。
フラッシュをたくと、蛍もまぶしいです。人もまぶしいです。貴方も思った写真が撮れません。誰も得をしません。
蛍の一生は15日。無理なことで蛍にダメージを与えず、そっと求愛させてあげましょう。
忌避スプレー
出来る限りふらずにいきましょう。
あくまで、できる限りです。ゲンジボタルは川の近くにいますが、ヒメボタルは山奥にいたりします。変な虫や蛇もいます。身の安全の確保は大切です。
ですが、蛍のことも考えましょう。
ルール厳守
場所によっては縄が張ってあったり、何かしらの規制があったりします。
それは守りましょう。
私たちの祖先が、蛍の住む場所を奪ってきました。今、かろうじて生きています。
その場所を守ろうという人がいます。
貴方はいい写真が撮りたいからルールを破りますか?
今度は、貴方が蛍から住処を奪いますか?
ルールは守りましょう。
蛍のいる場所

まずは、蛍のいる場所を探しましょう。ゲンジボタルならきれいな川沿い。ヒメボタルなら、山奥に生息しています。
予め、見られる場所を探しておきましょう。
「ご自分の住んでいる地域 + 蛍」でググれば出てくると思います。光害の多い都会は難しいかもしれませんが、田舎なら割とあると思います。
蛍が飛ぶシーズン
蛍の種類や場所によって異なりますが、概ね5月下旬から7月あたりです。
ちなみに、私のスポットは5月下旬から見え始め、6月中旬で見えなくなります。この辺りも最寄りのスポットを検索すれば、時期がわかると思います。
蛍の撮影

具体的な蛍の撮影の手順です。
必要なもの
いつもの撮影セットで大丈夫です。具体的にはこんな感じ。
- カメラ本体
- レンズ
- 三脚
- レリーズ
レンズに関していえば、明るいものをもっていきましょう。
焦点距離に関していえば…場所によるとしかいえません。
ですので、複数の単焦点レンズを持っていくか、大三元を持っていくというのがベストです。暗いレンズでもISOの調整で撮影可能ですが、ISOを上げ過ぎると画像が悪くなることだけは覚えておいてください。
蛍が見える条件
天候としては、雨上がり。もしくは雨が降りそう。且つ、無風の時です。
時間としては、19時以降あたりが目安となります。ですが、場所や時期によって異なりますので確認が必要です。
撮影の前準備
冒頭の写真を思い出してください。
25枚の合成と書きました。
蛍を取る前に、背景の撮影をしましょう。
これが1枚目となります。
手順を書きます。
- 日があるうちに撮影場所に到着
- 構図を決める
- ピントをあわせる
- フォーカスを固定
- なるべく暗い状態で背景を撮影
これが5の状態です。

ここから先は何があっても構図を変えてはいけません。
その為のレリーズです。
撮影の設定
F値は開放。もしくは1段絞ったぐらい。
私のレンズは1.8です。この時のF値は2。
撮影モードはマニュアル。
SSはバルブ設定でOKです。
バルブ撮影がわからない人はこちらを参照してください。
最後にISOですが、私は400で行いました。
ISOはF値と関係してきますので、F3.5などの場合はISOを上げる方向で調整してください。
撮影しよう
日が落ちると、どこからか仄かな光が現れます。
そう。蛍です。
1匹が数匹になり、 集団になります。

どんどん撮っちゃいましょう。

車の往来があったりして、中々シャッターが開けられないこともありますが、根気よく何枚も撮りましょう。中にはこんなに光の弱い写真もありますが、どんどん撮ります。

よほどの山奥でない限り、車が来ます。長時間露光の際、ヘッドライトの光が入るとその写真は真っ白になります。ですので、1回のみのシャッターで冒頭のような写真を撮るのは困難です。
シャッターが切れる時はどんどん撮りましょう。
蛍は、いつまでもいてくれませんよ。
まとめ

いかがでしょうか。
蛍の撮影って難しそうですが、やり方さえわかれば割と簡単です。最も困難なことは、蛍の住処を見つけることではないでしょうか。
共存することで素晴らしい景色を見せてくれます。
マナーを守って美しい写真を撮りましょう。
撮影後の画像処理については、こちらの記事を参考にしてください。