【優先】ドリフトにおけるチューニング【3選】

これまでドリフトに関して少しずつ書いてきました。
ベースカーはそれぞれ下記を参考にしてください。
ザックリいうと、ベース車両で200馬力出ていること。FRのMT車であることです。
車も買って、ドリフトの練習をしたい。と同時に、どこからいじっていくか悩みますよね?
今回はドリフト(サーキットでも通用しますが)において、優先すべきポイント3選をまとめてみました。これは同時にやってもいいですし、一つずつでもいいです。
それでは優先度が高い順に紹介していきます。
車高調

ベタですが、まずは車高調です。
価格はピンキリですね。10万以下のものから数十万のものまであります。
自分に合ったものを…といってもわかりませんよね。
今回は私が選ぶ基準を書いておきます。
フルキット

こんな状態で、全てそろっていることです。
全てとは、アッパーマウント、スプリング、ショックを含んだ状態です。たまに、「アッパーマウントは純正流用」みたいに書いているものがあります。これは、純正の足回りをバラして移植する必要があります。想像通り、面倒です。
フルキットならば、ごっそりはずして、ごっそりつけることが出来ますので作業が楽です。
ついでにもう一点。
フロントは「調整式ピロアッパーマウント」なら尚良し。ですが、殆ど調整可能だと思います。これがあればキャンバーやキャスターの調整が可能ですので、セッティングの幅が広がります。
全長調整式
車高調には2種類あります。
「ネジ式」か「全長調整式」か。どちらも車高は変更できます。
ネジ式は車高を下げ過ぎると、スプリングが遊びます。これは道路交通法違反となり、白バイさんの大好物になります。以前はネジ式しかなく、ヘルパースプリングと呼ばれるものも存在しました。
全長調整式とは、車高を調整してもスプリングが遊ばないようになっているものです。
現在の車高調のほとんどが全長調整式になっています。たまーにネジ式もありますので、注意しましょう。
減衰力調整が可能
最後は減衰力の調整。
これも殆どのものが可能ですので、あまり気にしなくていいと思います。
実際に、減衰力っていじるの? って思う人はこの記事も読んでみてください。
では、減衰力の調整幅はどれくらいあればいいのか。
少ないものは5段ぐらいから、多いものは24段などが存在します。個人的な意見をいうと、5段や8段でも十分だと思います。
例えば、10段調整と100段調整があったとしましょう。10段調整の1と100段調整の1の柔らかさが同じで、10段調整の10と100段調整の100が同じ硬さだとします。その場合、間の調整幅が細かいか粗いかという違いになります。
10段は10ずつ減衰力が上がります。
100段は1ずつ減衰力が上がります。
100段は細やかな調整は可能ですが、1の変化というものを感じることが出来るのかなーと思います。又、そこまでシビアなセッティングを出す必要があるのかな、とも思います。或いは、そこまで煮詰める必要性が出てきたときに買い替えればいいと思います。
まずは、手ごろな値段で買えるものをチョイスしましょう。
おすすめ車高調
一番のおすすめは、その車でレース等に出ているショップカスタムです。車雑誌を見ていれば目につくと思います。この手の車高調はビルシュタインやオーリンズなどの有名メーカーのショックをベースに、独自にセッティングを出しています。単に他社のスプリングと組み合わせたものもあれば、ショックの味付けまでこだわったものもあります。
プロのチューナーが、特定の車を特定のステージで操るために煮詰めた車高調です。ですので、チューナーさんのファン、又は考え方に共感できるなら、これが一番だと思います。
そんなチューナーはいないというなら、TEINなどはどうでしょうか。
車高調としては、ど定番の老舗です。ラインアップも多く、かぶり率も高いです。ですが、裏を返せば「間違いない」ともいえます。
まずはTEINからいくのもアリではないでしょうか。
おすすめの価格帯
最後に価格帯について書いておきます。
結論からいうと、20万までが目安です。
ここでいう目安は、欲しい車高調は決まってない人に向けたものです。車高調もピンキリですからね。
おすすめ車高調に書いてある通り、気に入ったチューナーさんの車高調キットがあるとします。考え方も、商品も気に入ったとします。25万だとします。
私なら、それを買います。
みなさんも、自分に合うものを探してみてください。
LSD

2つ目はLSDです。
こちらはドリフト(サーキット走行)に必要な駆動系パーツです。
今回はFRに限った話ですので、ポイントを絞って選ぶ基準を書いておきます。
2WAY
まず知ってもらいたいのは、FRには2WAYが最適だということです。
LSDには1WAY、1.5WAY、2WAYが存在します。
それぞれ、こんな特徴があります。
1WAY | アクセルONは効果アリ アクセルOFFは効果ナシ |
1.5WAY | アクセルONは効果アリ アクセルOFFは効果が薄い |
2WAY | アクセルON アクセルOFFともに効果アリ |
今回は深堀しませんが、2WAYを選ぶということを覚えておいてください。
機械式
次に機械式を選ぶということを覚えておいてください。
LSDには1WAYや2WAYのように、効き具合に関する分類と、構造による分類があります。今回は構造による分類の話です。
こちらには、機械式のほかにトルセン式やヘリカル式などがあります。細かく説明しませんが、ドリフトするなら機械式がベストです。
というより、機械式一択です。
おすすめのLSD
LSDに関しては以前にも記事をあげています。
究極はデフロックだと思います。
ですが、これは弊害が多いのも事実です。
ですので、機械式のLSDとなるとクスコがおすすめです。勿論、機械式の2WAYです。
クスコもど定番のLSDです。昔からLSDといえばクスコ。クスコといえばLSDでした。
ブレーキ

最後はブレーキです。
ちょっとザックリしたいい方ですが、細かく書いていきます。
ブレーキパッド
定番ですが、まずはブレーキパッドをおすすめします。
通常の使い方なら問題ないブレーキパッドも、過酷な条件で酷使するとフェードします。ブレーキは最後の砦ですので、保険の意味も兼ねて手を入れましょう。
パッド選びについては、過去の記事で参考になるものがあったので貼っておきます。
温める手間はありますが、私はカーボン製をおすすめします。
ブレーキローター&キャリパー
ローターは消耗品ですが、最初に好感する場合はセットのことが多いと思います。こちらはキャリパーキットのような形になりますので、非常に高額となります。
上級者向けのメニューと思ってください。
基本的に初心者は必要ないと思いますが、ブレーキの容量不足を感じたらキャリパー交換をしましょう。ドリフト(サーキットもそうですが)走行が上達していくと、スピード域が上がります。コントロール不能や、バランスを崩すスピードもどんどん上がります。
ブレーキ容量不足とローターについて説明します。難しそうに書いてますが、簡単なので読んでみてください。
唐突ですが、ブレーキとは運動エネルギーを熱エネルギーに変換するシステムです。
時速100kmの車が止まるまでの運動エネルギーと熱エネルギーの関係を表にしました。
車の状態 | 運動エネルギー | 熱エネルギー |
時速100km | 100 | 0 |
ブレーキを踏む | 徐々に減る | 徐々に増える |
時速0km(停止) | 0 | 100 |
エネルギー保存の法則でいうと、車が停止した時、時速100km分の熱が発生したことになります。
見てわかるように、速度と熱エネルギーは比例関係にあります。
速度が高ければ、停止するまでの熱エネルギーが多くなります。時速10kmと時速100kmでは、運動エネルギーが異なります。当然、100kmの方が熱エネルギーに変換する時間がかかりますので、止まるまでの時間がかかります。
100kmでも早く止まりたい場合はどうすればいいのか。
一度により多くの熱エネルギーを変換できればいい、ということになります。
これがキャリパーとローターを大型化する理由です。単純ですが、物理的に変換能力を大型化するわけですね。
説明が長くなりましたが、キャリパーとローターについてはまず必要ありません。必要性を感じた場合でも、まずはメーカー流用を検討しましょう。
ブレーキホース
最後はブレーキホースです。
割と見落としがちですが、変なとこに傷がつくとそこから破裂してブレーキが効かなくなります。(私は経験済み)高価なものではないので、メッシュホースに交換するのがいいでしょう。
ドリフトにおけるチューニングのまとめ

今回はドリフトにおけるチューニングの優先度についてまとめてみました。
サスペンション、駆動系、ブレーキと定番のものが優先となります。チューニングのド定番である吸排気系を入れなかったのは、2つの理由から。
- なくてもドリフトできる
- 交換したところで大して変わらない
モチベが上がることは間違いないので、どうしても優先したい場合は入れましょうw 私も最初にマフラーを交換しました。
自分の車ですから、好きなように弄ればいいと思います。
もし、ドリフトしたいけどチューニングの順番がわからない。
そんな時、参考にしてください。